Balloon'zone -B'z歌詞解釈-

B'zの曲の歌詞考察、解釈(のような物)をしております。 曲を聴いて感じるものは人それぞれ、その一つとしてとらえていただければ嬉しいです。

カテゴリ: ACTION

16th Album『ACTION』収録

アルバムの変化球枠、ロックバンドがまさかのマーチ曲です。陽気なビートと掛け声が特徴的で、個人的にはメロディ+ギターが冴え渡った曲ではないかと思います。高らかに激励の言葉を歌い上げながらも、ギターソロでは一抹の寂しさと明るい未来の両面をものの見事に表現してくれています。松本さんのギターソロで一番好きなのは?と問われれば短いながらも当曲を挙げる可能性もあるくらい好きです。僕はこの歌詞の境遇になったわけではないのですが、それでも共感できるだけのメロディを作ってくれたなぁとしみじみ思います。油断すると涙ぐみます。

更にこの曲は僕のB'zへの目を変えてくれた曲でもありました。それまでの僕のB'zのイメージは、『SUPER LOVE SONG』や『ギリギリchop』のようなゴリゴリロック系でした。まあ間違ってないのですが、多様な音楽を作ることのできるグループと知ってからよりのめり込んでしまいました。

いつになくべた褒めから入りましたが、歌詞もまた稲葉さんの人間性が表れています。故郷を旅立つ友達に送る言葉、という想像しやすいシチュエーションですが、その言葉選びは稲葉さんらしさを感じさせます。

まず彼らが過ごしていたのは何気ない日常です。通りを歩けば 誰かに出会うということはそこまで広くもない町でしょう(コンビニはありますし)。彼らの関係はすき間だらけの会話でも 気になんない、違和感のないものでした。当たり前の存在になっていた友人が、夢を叶えるために都会に出ていくことになり、日常が少しだけ変化します。

そんな彼に対して、「僕らはいつでも この街にいるから胸をはって はじめの一歩ふみだせよ」という言葉で送り出します。ベタなセリフですが、ここに理屈を超えた友情を感じますね。あえて解釈するなら「帰ってくる場所がお前にはあるから、心配せずに踏み出していけよ」というメッセージでしょう。

というのも、贈る側が旅立つアナタの後ろめたさを感じ取っているからなんですね。夢を求めて故郷を旅立つというのは、故郷を捨てたことになるのではないか?という彼の葛藤を先回りして感じ取り、オマエは 逃げだすんじゃないと理解を示すのです。ここは贈る側の思いやりですね。心配しないで 行ってらっしゃいという言葉にその思いは集約されているでしょう。行ってらっしゃいという言葉もなかなかロックバンドの曲に出てくる歌詞ではないですね。チャーミングです。

彼らの友情についてもう少し深めていきましょう。B'zファンにイメージしやすく言えば、この関係は『Brotherhood』です。ベッタリくっつくわけではないが、道は違っても ひとりきりじゃないという考え方が『Brotherhood』論です。彼らは友人の旅立ちに対して何の不安も抱かず、悲しむ素振りも見せません。その理由は、彼らの絆が距離が離れ、時間が経ったからといって切れるものではないと信じているからなのです(=何年経ってもどこにいても かわした言葉は消えない)。そんな友情はかけがえのない本当と称されていますね。同時期の似たコンセプトの曲は『BUDDY』、『グローリーデイズ』などでしょうか。稲葉さんもこの時期作詞に苦しんでいたため、周りに支えとなる人がいる喜びをいっそう感じたのかもしれません。

僕の思うベストフレーズはアナタは僕らのホコリだよです!彼らのホームタウンは彼らにとっての誇りであり、共有しあえる同じ景色です。そんなホームタウンで育ったアナタもまた、彼らにとって誇りであり、自信を持って送り出すことができるのです。シンプルですが、とても美しい表現だと思いませんか?「誇り」ではなく「ホコリ」なのも注目したいですね。誇りなんて崇高で大仰なものではなく、何気ない親しみのこもった感情であるといえましょう。

長くなっていますがもう少し派生、B'zの見送りソングといえば『さよならなんかは言わせない』を思い浮かべる方も多いでしょう。あちらはもう少し弱い心が描かれています。別れたら会えなくなるんじゃないかという不安に対し、上で述べた絆があるから大丈夫なはずという期待を持つ曲ですね。根底にある考え方は変わらないと思います。

まとめると、故郷を旅立つことに後ろめたさを覚える友人に対し、同じ町で育った絆は消えないから心配しないで行ってらっしゃいと送り出すという曲だといえます。

いつかもう一回ライブで演奏してもらって「♪僕らはまた熊本に帰ってくるから」と歌ってもらうのを聞きたいものです!

次回は『有頂天』です。ここで来たか!という心境ですね。この一曲で稲葉イズムを大きく理解できるのではないかと思います。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

16th Album『ACTION』収録

お久しぶりです!更新停滞申し訳ありませんでした。とはいえここから3月のように毎日更新は無理だと思いますがマイペースにがんばります。よろしくです。

アルバム表題曲、ハイテンポな王道ロックと自分では思ってます(僕の思う王道と一般に言われる王道はずれてる可能性を最近感じてきました。万事において)。ストレートな曲調にストレートなメッセージが乗せられ、一聴しただけでも感じるものの多い一曲といえるでしょう。

ここで少し自分語りを。僕がB'zの世界に入り込んだきっかけがこの曲なんですね。もともと父がファンで、母の胎内にいる時からB'zは聴いていたのですが(つまりB'zが生まれてくる前 聞いたようなその深い声なのです)、しかし好きなアーティストのひとつでしかありませんでした。転機は中2の冬、この曲に出会い自分の中のスイッチが切り替わるのを感じ、その時B'zの音楽は自分にマッチしてると確信し、付いていこうと決めたのでした。他のアーティストにはない何かを受けたのでしょうね。というわけでこの曲は特に張り切って考察したいところです。以上自分語りでした。

さて、このアルバムのコンセプトは「光」です。制作に苦労した背景もあり、様々な角度から「光を追い求める」ことに関して歌われた曲が多いです。特に光と出ている歌詞を列挙しましょう。

『黒い青春』わずかな光がみえていればそれでいい
『光芒』光を求め歩きつづける 君の情熱がいつの日か 誰かにとっての光となるでしょう
『永遠の翼』その先に待ってるのは 一筋の希望の光

その他の曲も「暗闇」などの状況から「希望」や「未知の世界」を目指すものが多く、当然この曲も当てはまります。ストレートなのでそのままでも(中坊の自分でも心に響くくらいなので)わかりやすいと思いますが、見ていきましょう。

まず語られるのはよろしくない現状です。をまっすぐ愛してくれているのに、はそれに応えられません。還元という言葉遣いは面白いところです。それどころか痛い言葉で返す毎日。どうしても優しくなれない、形に表せない不器用さに悩みながらも、これじゃ長続きしないという焦燥も抱いています。

そこからどうするか?それは歌詞をそのまま引用したほうが逆にわかりやすいと感じます。何かおかしいことに気づいたなら 僕は今こそ変わらなくちゃいけない 見せよう純情ACTION…です。このままではダメだと気付くことができたならば、その瞬間から改善に向けて動き出さなければいけない、ということですね。純情ACTIONについては最後に考えます。

2番、やたらやさしい人と自分との比較で卑屈になる 僕の様子が見られます。ポイントはがなにも言及してないところですね。とりわけ不満をぶつけられてるわけではないけれど、しかし先程危機感を感じていた無言の重圧を感じます。これをばかな感情の浪費と言い換えられるのは、ビクビクするくらいならまず行動を起こせという曲のコンセプトに則ってのものでしょう。

痛いところ つかれるとすぐに ふてくされてしまう…耳が痛い詞ですね。自分の悪いところは自分で気づく時もあれば他人によって気づかされる事もあります。指摘されて素直に受け止めるというのもまたACTIONの一種ですね。

じっとしているだけならそれも大きな罪というワードは個人的にこの曲最大の至言だと思います。普通何もしないというのはプラマイゼロと捉えがちですが、実はこのことこそが状況を悪化させる最たる原因なのです。何もしない=変わらないということですからね。ではどうすればよいか、そのヒントが次の言葉ひとつという部分です。実際の手触り、声、○○○といった肉体感覚に何よりも重きをおくのが稲葉イズムです。悩んで動かなくなるよりまず動き出して相手に直接働きかけることで、しぼみかけた愛情もふくらむのです。

が変わろうと決めたきっかけは、もうを悲しませたくないという感情です。今こその真っ直ぐな思いに答えなければならないと気づいたから、必死な姿をさらしてでもACTIONをおこそうと思えるのですね。『パーフェクトライフ』も参照できると思います。そしてその努力が誰かをまた感動させる…という考え方は『綺麗な涙』、『NO EXCUSE』でも語られます。

最後にまとめとして、純情ACTIONとは何か?です。純情は言い換えればストレート。迷わずに行動する様はストレートだし、行動原理も飾り気のないストレートなものです。無視しない ズルしない、この姿勢もそうですね。改めて言うなら、この曲のメッセージは「迷わずに動き出せ!」ということです!

たくさん時間を頂いたので多く書けました。ほんとうに勇気づけてくれる曲だと思います。僕自身何度も励まされました。

次回は『愛のprisoner』です。ELEVEN…曲も歌詞も重たいため普段はあまり触れないですが、しっかり見ると面白そうです。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

16th Album『ACTION』収録

バラードですが、ギターがほとんどない点は他の曲との差異点といえます。後半に向けてギターが加わり、ボーカルもそれに乗せて盛り上がる部分でゾクッとする感じがします。後、今回長めです。

『僕には君がいる』というタイトルですが実際には「君がいない」んですよね。槇原敬之氏の『もう恋なんてしない』→なんて言わないよ絶対 みたいな(ちょっと違う)。どういないかというと、二度とさわれない花びらが散ってしまってもというワードから察するに、おそらく死別です。僕は普通に恋人ないしパートナーだと思っていたのですが、稲葉さんの愛犬が亡くなったのをもとに書かれた歌詞であるという説もあるらしく。流させてしまった 涙のしずく辺り引っかかるのですが、どちらにも当てはまるような解釈をしていこうと思います。

主人公にとっての死は非常に重たく受け入れがたいもので、重い足どりのように身体にも表れています。楽しくない日々から逃げるように写真を 胸に思いおこす、これはと過ごした思い出がパーツごとに想起されているということでしょうか。窓を開けるのも状況を打破する新風を期待してのものだとするなら、主人公はずっと自分を苦しめる現実を乗り越えようともがいているといえます。

何も見えない 明日が恐くなるのは、彼自身がその瞬間まで予想できなかった人の死に対面したからではないでしょうか。今日話した人が明日死ぬかもしれない。自分だって明日生きてるかわからない。人の死は時折急で、しかも絶対です。見当違いを承知でちょっと踏み込んでみると、子どもの頃に戻りたいと思うのは、死と向き合わねばならない可能性が比較的低いからではないでしょうか。失う悲しみを背負わずに済む時代に戻りたいと考えるのは無理もありませんが、しかし同時にそれは叶わぬ夢です。

そんな主人公に光明が差します。「君がいなくなった」と思うことがそもそもの原因であり、この世にはいなくとも「僕には君がいるんだと 思えれば前に進めることに気づきます。…一見現実逃避にも見えるかもしれません。しかし、は確かに「愛情」として彼の心に生き続けているのです。彼がそう感じているのならばその実感は事実よりも強力でしょう。

以上を踏まえ、二番サビで語られるのは「死を受け入れろ」というメッセージでしょう。死から逃げようとすればするほどその現実に苦しめられる、これが荒っぽく 時間を使い果たすということでしょうか。だから、死は事実として受け入れなければならないのです(=泣いてしまえばいい)。

そしてこの曲の最大のテーマ、「」について考えます。たとえ死んだとしても「愛」はこの世に残り、その人に付き添い続けると書きました。これが「礎」です。しかし愛されたいと思うだけでは足りません。誰かを愛することで、はじめて礎が築かれるのです。なぜなら愛をその人に残すにはお互いが愛されているという実感を得なければならないからでしょう。逆に、一度築かれれば簡単に崩れない絆ができる、このあたりは『Easy Come, Easy Go!』も参照できると思います。

重い内容のぶん省略できない部分が多かったです。まとめると、死してなお残る愛情が、生きる希望を与える礎となる、という曲だといえます。

まあ…ハッピーエンドとはいえませんよね。あいつは死んだけど心の中にいるから大丈夫!なんて解決ができる話ではありません。それでも、無気力だった毎日に光がさした、そのことに意義があるのだと思います。『ACTION』の一貫したテーマは「光」です。また特集を組むかもしれません。

次回は『裸足の女神』です。根強い人気を誇る初期の名曲ですね。稲葉詞おなじみの強い女が見られます。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

44th Single『SUPER LOVE SONG』3rd beat/16th Album『ACTION』収録

私事ですが、この記事よりスマホでの投稿からノートPCでの投稿となります。どちらが効率が良くなるかはまだわからないところですが…。

昨日に引き続きACTIONです。前回このアルバムは変化球が面白いと書きましたが、この曲のように正統ロックもしっかりとあるために、バラエティに富んだ名アルバムとなっているといえます。Shouting out my nameが「シャリがうまいねぇ!」に聞こえる空耳はファンにはおなじみですね。そう歌ったほうが稲葉さんに似ます。

まず『FRICTION』とはなにかですが、「摩擦」「衝突」「軋轢」という意味で、いずれもぶつかり合うニュアンスが含まれます。そして歌詞中で歌われるのは、Nothing happens without friction(=frictionなしに物事は起こらない)ということです。詳しく見ていきましょう。

主人公(というより、今回は私たち一般に当てはまります)は退屈な日々を生きながら、生きる目標や何をすべきかを考えた時、自分の人生がぼんやりとしていきそうであることに危機感を覚えます。では自分という存在が存在することをはっきり証明するにはどうしたらよいか?その答えがShouting out my nameなのです。もう少し抽象的に言えばはっきり形にしろということですね。自分を声という形で示せ、何かACTIONを起こせというメッセージが全編のまとめといってよいでしょう。

…しかしあまりfrictionとは関係なさそうです。 ここからは特に書かれていない部分なので推測ですが、自分を示す際の不可避のリスクがfrictionではないでしょうか?2番Aメロではヒトを「どうでもいい」
 という感情にさせる言葉(「努力しても無駄だ」とか「諦めも肝心」とか?)であふれた現代社会への風刺がなされています。その中で自己を激しく主張するということは、現代社会とぶつかり合うということであり、やもすれば自己チュー認定です。それでも自分の人生を決めるのは自分だから、ハラをくくる必要があるのも肝に銘じなければならないということでしょう。

あるいは、自分の存在が在るのを証明するという目的では、 friction万歳かもしれません。frictionが起こるには何かとの接触がいるわけで、接触するには形がなければならない、と。逆説的にfrictionがあるから自分が自分でいられるんだ、というメッセージも読みとれるかもしれません。

次回は『Baby, you're my home』です。ちょっと迷いますが…、このやさしい歌詞は素直に受け止めるのが吉ですよね…?
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。 

16th Album『ACTION』収録

松本さんはこういう曲も作れるのか!という驚きが多いアルバム、それが『ACTION』だと思います。この曲もそうですし『HOMETOWN BOYS' MARCH』にも共通する、切なくて爽やかという不思議な曲調がすごく好きです。ふとした時に聞きたくなる一曲ですね。

『ONE ON ONE』とはバスケットボールで1対1の攻防を指す用語らしいです。そこから転じて1対1のやりとり、コミュニケーションを示す言葉でもありますね。つまりこの曲も、バスケになぞらえて1対1の逃げ場のないようなゲームを述べた曲となります。

1番では、ありのままの自分を見せるために、自分を飾るTシャツも、ポケットの中身も捨てるべきだと提言されます(=お飾りの愛情恨みつらみ)。相手に自分をわかってもらうのは容易なことではありませんが、1対1ならまだ混じり気なく自分を伝えられるという考えです。汗といっしょにという部分は苦労せずにコミュニケーションは成立しないということでしょう。

2番、Aメロは『LOVE PHANTOM』に通ずるものがありそうです。欲しい気持ちが成長しすぎて 愛することを忘れた成れの果てが『LOVE PHANTOM』ですからね。一方通行のコミュニケーションはいつか破綻します。与えられたらその分返さなければなりません。

そのために失敗を恐れがちになりますが、少し前にも述べた通り愚かな間違いはある種起こって当然で、そこからどう切り返せるか、諦めずに対話を続けていけるかが重要なのです。他人の声にまどわされないで、新鮮な気持ちで(このあたり『long time no see』も参考になるでしょうか)会話するのがコミュニケーションの鍵となるようです。

ちょっとのファウルはうまい表現ですよね。確かバスケはファウル5回で退場と聞いたことがあります(1on1でもそうなのかは分かりませんが)。数回ミスしてもまだチャンスがあるという意味で、秀逸だなと感じました。

まとめると、コミュニケーションは容易ではないが、1対1の対話なら自分の思いをより伝わりやすい、諦めなければ関係を深められる、こんな感じですかね。

次回は『FRICTION』です。シャリがうまいねぇ!
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。


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