Balloon'zone -B'z歌詞解釈-

B'zの曲の歌詞考察、解釈(のような物)をしております。 曲を聴いて感じるものは人それぞれ、その一つとしてとらえていただければ嬉しいです。

カテゴリ: ELEVEN

11th Album『ELEVEN』収録

下書きが二度消えた苦難を乗り越えました。同じ内容を二度書くのはそれはそれで…

ダークでヘヴィで…アルバム『ELEVEN』に僕はそんなイメージを持っているのですが、その特徴を色濃く備えるのがこの曲ではないでしょうか。全英詞版の『DEVIL』も韓国限定アルバムを経てウルトレに収録されていますが、どちらが好みかは分かれそうですね。

歌詞考察に入ります。まず舞台は「東京」ですね。東京や都会を扱った曲は少なくありません。そのまんま『東京』や、既に扱った中では『Mannequin Vliiage』もそうでしょうか。そして共通するのはそんなにプラスに描かれてはいないというところです。何かを得られる代わりに失ってしまう、という言い方が相応しいかもしれません。ではこの曲はというと、どちらともいえません。最終的な結論から言えば「ネガティブな面を乗り越えたポジティブ」という捉え方、ですかね。見ていきましょう。

まず主人公はなぜ東京に来たのか?理由は一番眩い星、つまりビッグドリームを叶えるためです。日本最大の都市ならば最大の夢が叶えられる(或いは、叶えやすい)ことは否定できません。それだけの力が東京にはありますよね…(地方民の目)。

しかしその日々は過酷だと推して測れます。いつも最前線、勝負の世界ですから、1日たりとも無駄にはできません。明日を憂いながら今日を生きなければならない、その緊張感と戦う毎日。実際にその世界に身を置く人間でないと分からない感覚なのだと思います。

前進を強いられる日々の中で、手段よりも成功という目的が重要になることもあるでしょう。正しい、間違っている、という判断が結果の後から付いてくる世界では、善も悪も決めるのは成功者です。その野心はさながらDEVIL振り返れど 何も見えやしない茨の道を自ら選ばなければならない厳しさを感じさせられます。

さてここまでは「東京と成功」について読み取ってきましたが、この曲のスタンスはそれを否定するものではありません。寧ろ、何も恥じるなと後押ししています。愛無き者にゃ誰も裁けないという部分の「」とは何かは難しい解釈ですが、ここでは強い感情としてとります。丈夫な意志も持たない外野が、野心を持って上昇する人間を止めることなどできない、ということでしょうか。

曲から読み取れるのはこのようなメッセージです。しかし僕個人としては、直接描かれてはいない部分で、「後戻りは許されていない」という怖さを暗に感じるんですよね。前述した二曲でも、何かを忘れて、何かをなくして、もう戻れない、そんな絶望を感じさせられるのですが、この曲でもdevil's wingで飛べなくなった時人はどうなるんだろう、と考えてしまいます。どうしても得たいものがあるならリスクを背負わなければならないのでしょうか?

まとめると、大きな夢を叶えられるが立ち止まれない魔力を持った東京で、善悪を超越してdesireを達成してみろよ、という曲だと思います。

次回は『BANZAI』です。ライブで演奏されてはじめて完成する曲ですね。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

11th Album『ELEVEN』収録

あまり覚えてないと突然のサビの盛り上がりでびっくりする曲ですね。サビ以外はだるそうなボーカル&ギターですがサビでは急に上昇感あふれる演奏で、振れ幅が楽しい曲という印象です。

歌詞はそこまで長くはないですが、かえって手がかり不足で難解です。そのためズバリこれだという考察はとても出せませんが、あくまで僕が見てこうかな?と思った解釈で勘弁してください。

謎①、なぜ主人公は知らない街にいて昨晩の記憶すら曖昧なのか?
だるい体を引きはがすように 今日も起き上がる少し酔って君に電話したんだとあるように昨晩酔っていた事実はあるようです。しかしだからといってさすがに知らない街のホテルに泊まることはないでしょうから、この部分は比喩でしょう。ここで僕は「主人公新天地移住説」を思いつきました。

謎②、は近くにいないのか?
thinkingの対象、youとのつながり方は電話thinkingだけです。距離を感じますね。そして笑顔で手を振って見送ってくれた人と同一人物とすれば、主人公がの元を離れ何処かへ旅立ったと仮定することができます。帰りたい想いとは(のもとに)帰りたい想いではないでしょうか。

ここまで来て謎①に戻ります。今日も…起き上がるとあるためこの街に移って1日2日ではないものの、知らない街と言っているのはこの街に未だ馴染めていないからではないでしょうか?転勤か単身赴任か何らかで来たものの、うまくいかない日々が続き、自暴自棄になりつつある中で、無意識にいろいろを忘れようとしていた、というストーリーが思い浮かびました。

しかしそんな彼のやけくそに歯止めをかける存在もまたでした。彼女の存在が距離的に遠くにいながらも確かにあることで、日々を生きるしるべとなるのです。たとえ目の前のものがうまくいかず狂ったふりをして自分を保とうとしても、真の目標であるを見失ってはいけないため正気をたもつ必要があると主人公は考えているのだと思います。

今までの環境は何もかもが遠ざかってしまったけど、今ここで踏ん張って自分のすべきことをすればいつかまたに会える、だから寄り道せずふりかえらずまっすぐ君に会いに行こうというラストに繋がるのではないかと思います。

主人公が新天地に赴き君と離れ離れ

主人公…きつい、忘れたいことばかり

ほかはともかく君を忘れちゃいけない!

君にまた会うために、ふりかえらず生きていこう

ざっくり流れをまとめました。まさかのリアル路線で、自分でも疑問を拭い去れない解釈ですがとりあえず矛盾をなるべく潰していく形で出た結果がこれです。どうでしょうか…?『Thinking of you』なので、今会えるわけではないというのは信じていますが、ではどういう状況かと言われると…という感じです。狂ったふりをしても正気を保てが意味深ですよねー…あと記憶喪失の根拠も弱いです。他の方の意見もぜひ知りたいところです。

次回は『SLAVE TO THE NIGHT』です。一回も歌詞に気をつけて聞いたことがないので和訳から始めます!!
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

11th Album『ELEVEN』収録

総訪問者1000人突破しました!本当に感謝です!

ELEVEN全体に共通するヘヴィーな演奏と、まくし立てるようなボーカルが特徴的です。B'zの中でもキャッチーな曲が好みの自分はあまり気軽に聴けないアルバムなのですが、しっかりと構えて聴くとその響きが心地よく感じたりもします。

今回の主人公は弱い男です。おなじみですね。しかし、この曲の主人公はMに近い性質を持っています。そして相手の女はSの気がありますね。このS女とM男の関係を中心に歌詞を見ていく必要があります。※とあるので主人公を男としていますが性は逆転して捉えても問題ないと思います。便宜上主人公は男、相手は女で話を進めます。

女はいつも男を冷たく突き放しているようで、頭ごなしにかき消されるような感覚のせいでだいぶ男はひねくれてしまっていますね。その歪みは口調からもみてとれ、「もしかしたらじゃなくて」など、なかなかクドくてねちっこいです。自分は女にとって必要ないのではないのか?という懐疑心、これが男の悩みのタネその1です。

だったらさっさと別れろよ、というととても怖くて自由にゃなりきれないそうで。その理由はほんのちょっとの愛が与えられるのをずっと待っているからでしょう。どんなに虐げられても、わずかな愛情、アメがもたらされる歓びを信じてしまう(あるいは過去にその例があり、その快感が忘れられないのかもしれません)、これが悩みのタネその2です。

以上より、彼は自分の必要性を「信じられない」気持ちと、いつか女が変わるのを「信じたい」気持ちの狭間で葛藤しています。そしてこの状況が、いわば感情の監獄に囚われているといえましょう。彼こそ、あなたのもとを去れない愛のプリズナー(=囚人)なのです。

…では男を縛り付けているのは本当に女なのでしょうか。半分はそうでしょう。しかし、痛い目にあうと知ってて追いかけているのは彼自身です。客観的に見れば、彼の中に潜むマゾヒスティックな本性が彼女に自然に惹かれている、とすることもできると思います。半分は自分自身で縛り付けているようなものです。女の方も男の苦しむ姿を気に入ってるようですし、こうなるといよいよ特殊な関係ですね。だからダメだというわけではなく、ふたりにとって理想の愛のカタチがこのようであった、ということを理解すべきでしょう。

まとめると、女の突き放す態度に苦しみながらも、ほんのちょっとの愛が示されるのを期待して女から離れられない愛のプリズナーの話といえます。

…DV等をはたらくカップルの多くは「優しい時もある」「自分が変えてあげたい」と思うことで続いてるらしいですが…。恋愛は紙一重です。

次回は『Juice』です。イニシャル大文字、つまり2012年の英詞版です。あまりにストレートすぎてやりにくいですね。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

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27th Single/11th Album『ELEVEN』収録

聴きやすいメロディの名バラードですね。B'zバラードの知名度の高さでいえばトップ3には入るでしょう(あとは『OCEAN』『いつかのメリークリスマス』かな?)。その理由の一つはドラマ「ビューティフルライフ」も影響してるようで、少し前に話題となった「半沢直樹」並の高視聴率だったようです。ようでようで言ってますが、自分はこのドラマをリアルタイムで見たことがないので詳しいことは言えないのです…。

このドラマに向けて書き下ろされたということで、そのストーリーを蔑ろにはできません。まず「ビューティフルライフ」がどんなドラマなのかを簡単に。
曲と同じく2000年公開のドラマ、腕はあるが人気のない美容師の男性と難病のせいで車椅子生活の図書館司書の女性のラブストーリー。日々の不便や社会の冷たい目の中で、それでも愛を貫こうと苦悩するふたりが描かれており、「バリアフリー」という言葉の普及に貢献したらしいです。シングルジャケットはドラマに則り車いす視点で撮ったとか。

そこでこの曲のテーマですが、心のバリアを取り払うということではないでしょうか。病のせいで周りから邪険にされ苦しむ女性に対して、自分はどうすればよいのか?彼女が今何を思っているのか?それらが分かればもっと彼女に寄り添えるのに…という心情を歌った歌であると感じました。

さて唐突ですが、稲葉詞の中で「月」は人の深層心理や真理を照らし出すものとして登場します(月は照らし続ける………寄り添い歩く心を『月光』、満月よ照らせ 僕のバカさ加減を『満月よ照らせ』)。この曲でも、相手の心を月に映し出すことで何を思っているかを知りたいと願っているのですね。

前置きが長くなりましたが、ここから細部を見ていきましょう。冒頭の表現は稲葉さんだからこそできる繊細な心情描写だと思います。「相手の心を知りたい」という思いを、君の中入っていって君側の視線で考えたい、と綴るのは巧みこの上なく、どうにかしてああからは心の何処かでそれがかなわないことを理解していてもどかしく思う気持ちが伝わります。この部分だけで名曲たり得るパーフェクトな言葉の使い方だと思いました。詩人稲葉ここにあり。緻密かつ優美な表現で世界を生み出す稲葉浩志氏と『太陽のKomachi Angel』とかいうモンスターワードを生んだキリングマシーンパンテラコーシは別人

愛すれば 愛するほど 霧の中 迷いこんでしまうのは、悲しいコミュニケーションの限界でしょう。どんなに相手のことを好きでもすべてを理解できるわけではなく、だからいっそう何を求めているのか悩んでしまう、恋愛のサガですね。

だから男はに託します。かけらでも君の気持ちが月に映し出されることを祈って、女を燃えるような月の 輝く丘に誘っているのです(燃えるようなは男の心の比喩でもあるでしょうか)。まさに切実といえる男の祈念ですね。

人それぞれ感覚は違います。自分の心がそのまま相手に当てはめられるケースはゼロで、だからこそコミュニケーションには齟齬が生じます。しかし逆に考えれば、生じて当たり前なのです。食い違いに落ち込むこともありますが、そこで理解しようとすることを諦めてはなりません。トライアンドエラーがコミュニケーションの真髄であるというのはこの先『イチブトゼンブ』『MY LONELY TOWN』等ではっきり語られます。だから、傷ついてからでも遅くはないといえましょう。

前述の通り、相手の心に迫ろうとするのは怪我の危険を伴う茂みへの探険です。しかし男は女の笑顔が本物でないことを嘆き、傷をも顧みません。表面だけで安心せず、閉ざされた心に寄り添って、心からのはじけるような笑顔の向こう側をみたいと思う男はその時点ですでに、優しく思いやりのある人間だと僕は思います。

言葉を削る作業を少し怠り長くなりました、すみません。まとめると、愛するほどわからなくなる相手の心を月に映し出すことで、少しでも理解したい、近付きたいと思う男の心情を描いた曲であるといえますかね。

次回は『BURN -フメツノフェイス-』です。シングルラッシュ!この曲に続き、稲葉詞を考える上で欠かせない思考が出ますね。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

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