Balloon'zone -B'z歌詞解釈-

B'zの曲の歌詞考察、解釈(のような物)をしております。 曲を聴いて感じるものは人それぞれ、その一つとしてとらえていただければ嬉しいです。

カテゴリ: MAGIC

17th Album『MAGIC』収録

今までで一番長く空けてしまったと思います!申し訳ありません!年越しに向けて今後は頑張りますよ!

このような重みのある曲が最後に来ることで『MAGIC』というアルバムは非常にまとまった完成度を誇っていると思います。アルバム曲として見ても曲単体で見てもいい味出してますね。楽器隊の演奏とグループコーラスも曲の魅力のひとつです。

『Freedom Train』、直訳で「自由列車」。今までの歌詞にも「自由」は散りばめられてきています。最初期『GUITAR KIDS RHAPSODY』からソロ『Stay Free』まで、稲葉さんの中で重要視されているのが「自由」なのかもしれません。この曲では「自由」について、どのように捉えられているのでしょうか。

啓発的な歌詞なので、まずは何が「自由」で、何が「自由ではない」のかをはっきりさせましょう。歌詞中の言葉をそのまま使うなら、すべて思い通りになることが自由というわけではなく、選んだレールの上にしかないものが自由ということです。比喩的ですね。

レールとは何かですが、我々は生きてきた中で幾度か選択をしてきたはずです。「自分はこの世界で生きていくんだ」と決めること、これがレールを選ぶという行為ではないでしょうか。その決断は大なり小なり、覚悟を伴うものであったと思います。「これが自分の生きる道だ」という覚悟を抱えているから、Freedom Train引き返さない急に止まれないのです。

ゆずれないことをひとつ 持つことが本当の自由さと『GUITAR KIDS RHAPSODY』で語られていますが、この曲も本質は似ています。ただ一つ自分の選んだ道を進む、その権利は誰にでも与えられています。しかし欲張ってあれもこれもと目指すことは許されません。道を選んだからにはそのレールに従わなければならないのです。少々抽象的な言い方になりますが、初めから自由が与えられているというわけではなく、選んだレールを進む過程で自由を手にしていく、そしてその道を貫いて自由になった瞬間、人は幸せになれる、という解釈で(少し強引に)落ち着けようと思います。

やはりこの曲の中でのキーワードは自分の中にあるという部分でしょうか。他人の領域に踏み込んで好き放題できることが自由ではないというのはもちろんその通りです。では自由をどこに求めればいいのか?それは、他人に干渉しない範囲での自分の領域、になると思います。様々な曲で自由は歌われている、と言いましたがそのいずれも個人的な闘いが同時に描かれていることが多いです。『スイマーよ2001!!』で完全に自由な世界といえるのは、その根底に「自身の気持ち次第でマイナスは転化できる、人生の荒波は乗り越えられる」という主張があるからでしょう。『Stay Free』では他人からさまざま言われようと眼中に入れず孤独に自由を求める姿が描かれています。自由の追求はパーソナルかつストイックな行為であるといえましょう。そしてEPIC NIGHTの客出し曲もどうやら自由がテーマになっているようですね。次はどんなアプローチなのか、楽しみなところです。

みなさん!何かにつけて自由自由って言いますけど、別に自由はあなただけのものでも楽なものでもありませんよ!自由への道は時として長く、寂しく、そして険しいのです!

次回は『Don't Wanna Lie』です。ドンワナラァイの響きが耳に残る曲ですが、その歌詞やいかに。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

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47th Single / 17th Album『MAGIC』収録

重みのあるサウンドが体の奥に響く曲ですね。ニコ動で「B'zを聞いたことのない人にシングル全曲聞いてもらって人気投票」と言った趣旨の動画がありまして、この曲が1位でびっくり&納得した記憶があります。PVの影響で軍艦島のイメージも強いのではないでしょうか?ちょうど僕がB'zを本格的に聞き始めた頃リリースされたので、印象が特に強い一曲です。

歌詞は秀逸という他ない完成度です。このような視点で世界を見ることができる稲葉さんの目が羨ましいです。扱われているのは『イチブトゼンブ』から続いての、相互理解の限界についてですが、こちらはよりシビアにその側面が切り取られています。

私たちは笑い語り合う仲間がいる時、心で通じ合った気になれます。しかし、互いのことをわかりあうのは不可能と稲葉さんは切り捨てます。そもそもその人の気持ちなどその人にしか分かりません。他人がどれだけ気持ちを汲み取り予想したところで、完全に一致するのはなかなかありません。シンプルながら本質を突く一文、人はバラバラな生き物 それを忘れちゃいけないを誰もが肝に銘じねばなりません。

微妙な情に気づかない人を 雑なやつだと思っちゃうというのもよくある話だと思います。でもそういうお前はどうなんだ、という指摘がなされてますね。当時中学生の自分はこの部分に刺激を受けました。というか今でも戒めとして心に留めているアプローチです。

ここまで無理だ無理だの主張が続きましたが、この曲の本質は「だから諦めよう」というものではありません。前回の『甘く優しい微熱』は少しだけ理解できることの幸福についての話でしたが、この曲でも相互理解の僅かな可能性に触れてあるのではないかと思います。

わかりあうのは不可能という原理に従えば、この世はそれぞれ孤独な各個人が集まったMy Lonely Townといえるでしょう。しかし人は孤独に耐えられない生き物であり、他者との共感を求めてしまいます。これが歌詞で言う誰かとわずかに共鳴できることを なんとか見つけだして かろうじて繋がるということでしょう。表現を見てもわかるとおり、その繋がりは脆く不安定なものですが、すべて理解してガッチリ繋がるのが不可能なのは述べた通りです。

つまり相互理解が不可能な世界においてそれでも繋がりを求めるのが人間なのです。これを踏まえれば、あなたと 会えるならそれは素晴らしい事件という意味が掴めそうです。あなたとは何もかも見せあえる もうひとりの自分ではないでしょうか。自分のことをわかるのは自分だけと言いましたが、もし自分のことを分かってくれる他者が現れればその人はもうひとりの自分と呼べるかもしれません。また、その人もMy Lonely Townにおいて孤独である点では、自分と同じです。誰もがそんなもうひとりの自分探していて、点の集まりだったMy Lonely Townは少しずつ細い線となっていく、そこに人の世の面白さはあるのではないでしょうか。

旅にでも出ればいいじゃんという部分は最も解釈の分かれそうな部分ですが…。ここにいられないというのが孤独に耐えられないこととすれば、とは繋がりを求めて他者に働きかけることととれるかもしれません。しかし、自分を分かって欲しいと願うだけで相手を分かろうとしなければ、その働きは無駄に終わるでしょう。だからまたMy Lonely Town戻ってきてしまうのです。

入れる隙間がなかったので最後に書くと、このMy Lonely Townもやっぱりに照らされています!人の心を映す象徴として月が用いられるのは稲葉詞で多く見られます。詳しくは『今夜月の見える丘に』を見てくださるとわかりやすいかもしれません。

まとめると、わかりあうのは不可能なこの世(=My Lonely Town)で、それでも繋がりを求めてしまうのが人であり、もし僅かに理解し合える他者が現れればそれは奇跡である、という曲であります。

稲葉さんの考え方に近づく上で外せない一曲であるのは間違いないと思います。また稲葉さんの作詞において、とくに教訓めいた曲の時は、ピリッとした言葉がある一方救いの糸が垂らしてある歌詞になることが多いのですが、この曲もそれに則っているような感じがします。

次回は『GO-GO-GIRLS』です。落差が激しい気がしますが、今では絶対見られないような貴重な歌詞ではなかろうかと思います。
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

17th Album『MAGIC』収録

『DIVE』とのつながりを感じる曲ですね。ともに疾走感溢れるロックナンバーで、僕の持つB'zのイメージに合致してます!かっこいい!この曲を知った当時、『Time Files』(ファイルズ)と勘違いして覚えてたのは秘密です。

Time Flies、日本語に直せば「光陰矢のごとし」です。月日が経つのはあっという間という意味ですね。続いて「だから無駄に過ごすな」みたいなニュアンスが含まれることも多いのですが、この曲においても何もせずに時が経つことへの焦燥感が描かれています。

まっくらいトンネルを歩き続けているような、終わりの見えない逆境がまず描かれます。このような時、人は得てして自分に言い訳をして苦難を逃れようとしますが、責任転嫁するだけではそこから先には道はない、と厳しい指摘がなされます。

シンプルかつ力強い至言、自分のせいだと思えばいい そして自分を変えればいい。今日、うまくいかない原因を他人に求める人が多いです(自分もそうかもしれません)。しかしそこを打破できる可能性は自分の中にしかないのですから、主体的に変化を起こさなければならないのです。

そうして停滞し、受け身が続くことでボクキミとますます離れてゆく実感を覚え、これを膨張し続ける宇宙に例えています。そのことに危機感を感じはするものの、動かないままでは距離は離れるばかりです。

待ちの姿勢を続けていると、夜も朝もあっという間に過ぎます。自ら知ろうとする努力をしなければ、ボクのこともキミのことも、世の中知らないことだらけになるのは必然でしょうね。時間だけでなく、対人関係ないし相手の理解も矢の如し、と言えましょうか。最後にただ呆然と失うのはイヤ ボクはもっとキミを知りたいと言っていますが、果たして実際に行動できたのか…面白いところです。

最後に、解釈の余地がある部分、楽なことだけしたいのなら それなりにだれか笑わせてについて考えます。
笑わせてというフレーズは2つ意味が考えられます。
○だれか、笑わせてください(願望)
○だれかを笑わせろ(命令)
ここの文脈に加え、前に啓発的な歌詞が続いているため、ここでは後者を採用します。
楽なこととは自分の役割を放棄して現状打破を他人に求めることでしょうか。どうしても自分を変えるのが出来ないと言うならば、せめて他人のために施すくらいはしろ、という意味と僕は捉えましたが、聞く人によって感じるものが違うかもです。

まとめると、受動的に生きてると何もわからないまま一生までも終わってしまうぞ、という啓発ソングと言えるでしょう。僕も胸が痛いです。

次回は『B.U.M』です。ラップ調で歌詞解釈という意味ではなんともとっつきづらいですね…
閲覧ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

追記 15/6/20 スペルミス修正

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